Vol.05

『インボイス制度と電子帳簿保存法の関係性とは。電子インボイスとPeppolを解説』

2022.03.24更新 (2022.01.28)

①はじめに

2022年1月1日改正の電子帳簿保存法の次に、会計・経理業務に大きく影響する法改正は適格請求書等保存方式(いわゆるインボイス制度)です。
2023年10月1日から施行される消費税の仕入税額控除の方式で、正確な適用税率や消費税額等を記載したインボイス(適格請求書)というものが定められています。

国税庁に、特集サイトができています。

②インボイス制度と電子帳簿保存法の関連について

適格請求書は、請求書だけではなく、レシートを含む領収書にも適用されます。

 請求書や領収書を発行する事 → インボイス制度
 請求書や領収書の控えや、受け取った書類を保存する事 → 電子帳簿保存法
 請求書や領収書に従って、消費税を納税する事 → インボイス制度

電子帳簿保存法は、控えの保存や、受け取った書類の保存に関係します。

インボイス制度自体は、消費税に関連する内容を多く含むので、ここでは省略します。
詳細は、上記特集サイトからご覧ください。

③インボイス(適格請求書)の発行および、授受の方法

インボイス(適格請求書)の発行および、授受には主に以下の方法があります。

 1.手書きのインボイスを、手渡し・郵送等で授受
 2.紙に印刷したインボイスを、手渡し・郵送等で授受
 3.PDF形式の電子データのインボイスを、メール等で授受
 4.データ形式の電子インボイスを、メール等で授受
 5.データ形式の電子インボイスを、ネットワークを通じて授受

「1~3」についての保存に関しては、これまでと同じです。
「1」、「2」は、紙のまま原本を保管するか、スキャナ保存することができます。
「3」は、電子帳簿保存法に則り、電子データとしての保存が必要です。

「4」については、「3」と同様ですが、データ形式のままでは記載内容を見ることができないので、見読性の確保が必要です。

これまでと異なるのは、「5」です。
今、標準化されようとしているのが、「日本版Peppol」です。

<見読性とは>

「けんどくせい」と読みます。

電子帳簿保存法上の電子データの保存要件
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/05.htm

見読可能性の確保
帳簿に係る電磁的記録の保存等をする場所に、その電磁的記録の電子計算機処理の用に供することができる電子計算機、プログラム、ディスプレイ及びプリンタ並びにこれらの操作説明書を備え付け、その電磁的記録をディスプレイの画面及び書面に、整然とした形式及び明瞭な状態で、速やかに出力できるようにしておくこと

要は、パソコンの画面で見れるようにする事です。
データ形式のままでは見れないので、人間が判読できるような表示が必要です。

④日本版Peppolとは

「電子インボイス推進協議会 EIPA(エイパ)」が、「Peppol(ペポル)」という国際標準仕様をベースとしたわが国の電子インボイスの標準仕様について検討を進めています。

デジタル庁も、標準化された電子インボイスの普及等の推進に取り組むと言っています。

電子インボイス推進協議会
https://www.eipa.jp/

デジタル庁:電子インボイスの標準仕様策定・普及
https://www.digital.go.jp/policies/posts/electronic_invoice

おそらく、電子インボイスといえば、「日本版Peppol」の事になるでしょう。

⑤日本版Peppolでの電子インボイスのやり取り方法

Peppolネットワークを通じて、電子インボイスのやり取りを行います。

参考として、デジタル庁の「よくある質問:Peppolネットワークでの電子インボイスのやり取りについて(概要)」の図が以下です。
Peppol4コーナーモデル

この図(4コーナーモデルと言います)だけではよくわかりませんよね?

「②売り手アクセスポイント(C2)」「③買い手アクセスポイント(C3)」は、それぞれ対応したクラウドサービスや、会計システムなどになると考えてください。

当社のSATSAVEも、2023年10月1日に間に合うように日本版Peppolに対応予定です。

対応したSATSAVEをご利用いただくと、

<売り手側の場合>
・請求書や領収書発行に必要な事項をSATSAVEに入力し、買い手側を指定して、送信を行う

<買い手側の場合>
・送られてきた、電子インボイスを、SATSAVEにログインして受け取る
・見読性にも対応

という流れになります。

Peppolネットワークを通すので、売り手側と、買い手側が、同じシステムである必要はありません。
それぞれが、別々のシステムでも、授受ができるように、標準化が進められています。

⑥電子インボイスになると何が変わるのか?

なかなか普及しなかった、EDI(電子データ交換)が、請求書・領収書限定とはいえ、一気に進むと思われます。

これまでEDIが普及しなかった大きな要因は、売り手側と買い手側が同じシステムを利用するか、相互に連携が可能なシステムを利用する必要があった事です。

電子インボイスになると日本版Peppolにより標準化が行われるため、対応したシステム同士であれば、請求書・領収書がシステムの違いを超えてスムーズにやり取りできるようになります。

おそらく日本のほとんどの会計システムは、買い手側として日本版Peppolに対応すると思われます。
データで受信するため、そのまま会計システムに連携し再入力も不要になっていくでしょう。

2022.03.24更新
ブラウザ上で動作する、日本版PeppolフォーマットのXMLファイルの表示と、生成を行うツールを作成し、公開しました。
簡易Peppol Viewer(ペポル ビューア)
簡易Peppol Builder(ペポル ビルダー)
あまり日本版Peppolの具体的なXMLファイルについての情報がないので、参考にしてください。

⑦まとめ

当社は、阪急阪神ホールディングスグループの一員として、当社グループの会計システムのIT担当を担っております。
インボイス制度対応も重要な案件の1つとして、会計システムの対応を行っていきます。
SATSAVEは、現在は電子帳簿保存法の保存に特化したクラウドサービスですが、特徴である簡易EDI(送信機能)を拡張し、2023年10月1日までには日本版Peppolに準拠したインボイス制度対応のシステムとして、機能アップを行っていく予定です。

無料プランから使い始めることができ、安心してお使いいただけるシステムですので、インボイス制度を見据えた電子帳簿保存法対応システムの導入をご検討の際には、候補の1つとしてください。